昇格試験なんてもはや時代遅れだろ!
そんな風に思ったことはありませんか?
能力を評価されて出世していくと夢見ていた学生時代。
しかし日本の大企業の多くがいまだに学歴重視で年功序列です。
大卒というだけで係長クラスまでならエスカレート式で昇格しますし、年齢が上というだけで給料に差ができます。
有能な若手よりも一日中何もしてないおっさんの方が年収が倍以上なんてことも…。
私は高専を卒業して大企業の工場で10年以上働いています。
これまでに5回の昇格試験を受けて、すべてに合格してきました。
一方で昇格試験は出来レース、時代遅れと言う人がいるのも事実。
この記事では昇格試験は時代遅れと言われる理由や昇格試験制度のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。
昇格試験は時代遅れと言われる3つの理由
「昇格試験は時代遅れ」と言われる理由はなんでしょうか。
周りの意見やググって私なりに考えた3つの理由を紹介します。
- 「出世したくない」若者が増えている
- 管理職を見てもポンコツだらけ
- 運ゲー要素もある
「出世したくない」若者が増えている
今の若い世代、とくにZ世代を中心に「出世したくない」と考える人が増えています。
SNSを通じて他人の働き方が見えるようになりましたからね。
- 最低限の出費で幸せに暮らす人
- 会社よりも副業で稼ぎまくる人
- 定時帰宅してゲームを楽しむ人
- ‥など
私の会社でも「出世しなくていい」「定時で帰りたい」「責任ある仕事はしたくない」という人は多いです。
転職サイト比較plusの出世欲に関するアンケートによると、20代で出世したいと答えた人の割合は22.4%、出世したくないと答えた人の割合は77.6%となっています。
「人生出世だけがすべてじゃない」という考えは共感できますが、年々強くなっているように感じます。
出世したくない人が増えていく中で昇格試験も続けていくのは、もはや時代に合わないのかもしれませんね。
管理職を見てもポンコツだらけ
出世して管理職になった人を見渡したとき、本当に仕事ができる人はどれくらいいますか?
大企業でさえ管理職の中でも仕事ができる人というのはほんの一握り。
あとはほぼ普通です。
何でそうなってしまうかと言うと、やはり年配の管理職が多いせいでしょうか。
パソコンを駆使して業務を効率化したり新しいツールを見つけたりするのは、若い人のほうが得意ですからね
管理職よりも組合員の方がプレイヤーとしてもマネージャーとしても優れているなと思うこともよくあります。
中には「なんであの人は出世できたの?」と言われるほどポンコツな管理職がいることも…。
そりゃ昇格試験は出来レースと言われますし、公平性を疑いたくもなります。
運ゲー要素もある
昇格試験は受けれる人数も決まっていれば、合格できる人数も決まっています。
その人数がどうやって決まるかと言えば、会社の業績や社内の世代別の人数次第。
同年代がたくさんいれば出世競争は激しくなりますし、少なければ昇格しやすくなります。
私の会社でも係長や課長になれる30代後半~40代の年齢層が少ない時期がありました。
そのときは昇進試験を受けるほとんどの人が合格していましたね。
逆に管理職があふれている時期もありましたが、そのときは「絶対この人は受かるだろ」と言われていた人が普通に落とされてもいました。
企業側はバランスを見て昇格させる人数を決めなければなりません。
将来的に役職につく人が誰もいなくなったり、役職者だらけであふれかえってしまっては組織が崩壊しますからね…
入社したタイミングや今いる部署の人数なども出世には重要な要素になってくるのです。
つまり運ゲーでもあるということ…
昇格試験をやるメリットとデメリット
昇格試験は時代遅れと言われる理由を紹介してきましたが、なぜそれでも昇格試験をやるのでしょうか。
昇格試験をやるメリットとデメリットをそれぞれ紹介します。
昇格試験をやる3つのメリット
企業が昇格試験をやるメリットは3つあります。
- 社員のモチベーションを上げれる
- ある程度の公平性は見せれる
- ヤバいやつが昇格するのは防げる
社員のモチベーションを上げれる
昇格試験は社員のモチベーションを上げるためにあります。
合格すれば給料は上がるし役職につけるチャンスにもなりますからね。
普段から仕事を頑張ろうという気持ちにもなるし、態度や言動も意識していい方向に変わります。
企業にとっても社員のモチベーションが上がって生産性が上がるのが何よりも一番いいですからね。
ある程度の公平性は見せれる
昇格試験を設けることで、ある程度の公平性を見せることができます。
よくある上司に媚びたり社長に気に入られたりした人だけが出世できるみたいな会社だと社員は不満だらけでしょうからね。
全員が試験を受けて採点した結果、落ちることもあれば受かることもある。
そのような制度にしていれば合格でも不合格でも納得感を与えられるはず。(現実は必ずしもそうではありませんが…)
昇格試験に限らず人事評価というには完ぺきではありません。
かなりブラックボックス化されています。
評価するのはあくまでも人、点数をつけるのも評価者のさじ加減ですからね。。。
ヤバいやつが昇格するのは防げる
そもそも採用の段階で気づいてほしいものですが。。。
会社としてもヤバいやつを昇格させるのだけは防がなければなりません。
私の会社でも、係長になった人がスパルタ気質のヤバいやつで何人も退職者を生んだことがあります。
1年ちょっとでポジションを外されていましたが、現場は人手不足で大問題、完全に人事ミスですね。
転職が当たり前の時代ですから、気に食わない人がいるだけで簡単に辞めちゃう人もいます。
昇格試験では面接があるので、ヤバいやつはだいたいここで落とすことができます。
完ぺきではありませんが。
仕事ができて能力が高い人でも、上に立つとヤバい人になっちゃうというのはあるあるかもしれませんね。
昇格試験をやるデメリット
続いて企業が昇格試験をやるデメリットは次の3つです。
- ストレスに耐えれない社員がいる
- 社員のモチベーションが下がることもある
- 会社に対して不信感を抱く人もいる
ストレスに耐えれない社員がいる
昇格試験はかなり準備が必要です。
自己評価シートの作成、論文作成、面接練習‥など。
もちろんプレッシャーも相当かかります。
プレッシャーに押しつぶされて挫折する人もいるほどです。
私の会社でもストレスからか面接試験当日に欠席する人がいたこともあります。
また先輩の論文をほぼコピーして提出した人も…
それほど社員にとってはストレスのかかる行事なんです。
社員のモチベーションが下がることもある
昇格試験を終えて合格した人であれば、これまで以上にモチベーションも上げて仕事に取り組むでしょう。
一方で落ちた人のモチベーションは人によります。
「次こそは!」と奮起する人もいれば、自暴自棄になる人もいます。
ほとんどは後者かと…
これまで仕事を頑張っていた人が昇格試験をきっかけでやる気を失ってしまうことも企業側は覚悟しなければなりません。
会社に対して不信感を抱く人もいる
昇格試験に落ちた人は「なんで俺が落ちたんだ!」「なんであいつは受かってるんだ」など不満を持つ人がほとんど。
合格した人も不合格だった人も「なぜ合格できたのか」「なぜ不合格だったのか」フィードバックは必要です。
私の会社でも数年前までは試験後のフィードバックはありませんでしたが、最近はフィードバックをもらえるようになりました。
とは言えこれも完ぺきではなく、フィードバックを伝え方にも左右されます。
伝え方が悪い人だと、不合格だった人は納得できずさらに不満を抱えることも…。
中には他の人やチームの足を引っ張ろうとする質の悪い社員も出てきます。
落ちた人のフォローは大切にしなければなりませんね
まとめ|昇格試験は時代遅れでもトコトン利用して出世しよう!
昇格試験は時代遅れと言われる理由や、昇格試験をやるメリット・デメリットについて紹介してきました。
たしかに昇格試験に受かってきた人の中には、「えっ」という人もいるかもしれません。
私自身もポンコツな管理職を見るたびに「試験なんてやる意味あるの?形だけでしょ!」と思うときもあります。
ですが会社員である以上、収入やキャリアを上げて出世するためには昇格試験を乗り越える以外にありません。
逆を言えば昇格試験を攻略さえしてしまえば、出世していけます。
時代遅れだろうが何だろうが、制度や攻略法を理解して出世のためにトコトン利用してやりましょう。