生産技術はやめとけと言われる7つの理由|向き不向きを現役生産技術者が解説

生産技術はやめとけと言われる理由を解説
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生産技術はやめとけって聞くけど、実際どうなの?

ネットで「生産技術」と検索すると
「やめとけ」「きつい」「後悔」
こんな言葉がずらっと並びます。
気になってしまいますよね。

学生や工場の仕事に馴染みがない人なら、
生産技術と聞いてもイメージが湧かないと思います。

私は大手メーカーの工場勤務で、
設備保全を2年、生産技術を10年以上経験しています。

その立場から言うと、
「やめとけ」は半分は本当で、半分は誤解です。

休日出勤や呼び出しは実際にあります。
ただ、それを「地獄」と感じるか、
「まあこんなもんか」と流せるかは、
人によって大きく違います。

忙しいのは事実ですが、そのぶん
スキルと市場価値が積み上がる仕事でもあります。

この記事でわかること👇

  • 「生産技術はやめとけ」と言われる理由
  • 私が生産技術を10年以上続けている理由
  • 生産技術に向いている人・向いていない人
  • 「合わない」と感じたとき、辞める前に切り分けるべきこと

生産技術に興味がある人も、
いま消耗している人も、
ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

「生産技術はやめとけ」と言われる7つの理由

「生産技術はやめとけ」と言われる7つの理由👇

  • 休日や長期休暇が潰れる
  • 呼び出しがある
  • 3K(きつい・汚い・危険)職場
  • 現場よりも給料が安い
  • 手続きが面倒
  • 人間関係がだるい
  • 大型工事が地獄

私の経験を交えて、ひとつずつ解説していきます。

休日や長期休暇が潰れる

生産技術は、休日出勤がほぼ避けられません。

設備工事は、
工場が停まっている夜間や休日しかできないからです。

24時間稼働の工場なら、GW・お盆・年末年始の
長期休暇に工場を停めて、そのタイミングで大きな工事を入れます。

私も年末年始に工事が当たった年は、
大晦日まで立ち会い、正月休みは実質2〜3日。

つまり休日も長期休暇も普通に潰れます…

ただ、
大手なら振替休日や休日手当はきちんと出ます。
問題は「休みが減ること」よりも、
家族や友人と予定を合わせづらいことのほうです

カレンダー通りに休みたい人には、
確実にストレスになります。

呼び出しがある

生産技術は、トラブルが起きると呼び出されます。
会社にいなくても関係ありません。

24時間稼働の工場であれば、
仕事終わりでも、夜中でも、休日でも関係ありません。

設備の新設や改造の直後は、
初期トラブルで呼び出しが増えます。

「今日も仕事終わった。さあ一杯やるか」
そんなタイミングで社用スマホが鳴ることも普通です。

呼び出しに出たくないあまり、「携帯に出ない人」が続出して、問題になったこともありますね…

とはいえ、毎日鳴るわけではありません。
私の体感だと、月に1回あるかどうか。

きついのは回数そのものより、
「いつ鳴るかわからない」状態が続くことです。

お酒をためらう。
遠出をためらう。
オンとオフの境目が曖昧になる。
これが生産技術のしんどさです。

3K(きつい・汚い・危険)職場

生産技術はホワイトカラーに見えますが、
実際は現場に足を運ぶ仕事です。

スケッチを取る。
部品を分解して調べる。
これだけで作業着はすぐ汚れます。

工場は空調もなく、換気も悪い場所が多いです。
現場に行くだけで汗だくになることも…。

夏場は熱中症のリスクもあります。
体力がないときつい仕事です。

臭い・うるさい・汚いなど、
環境が悪いのは避けて通れません。

さらに、挟まれ・巻き込まれなど、
重篤な労災のリスクもあります。

だからこそ工事前後の安全確認は徹底します。

逆に言えば、
「ずっと座っているのが苦手な人」には向いています。

現場よりも給料が安い

生産技術は日勤が基本です。
一方で、現場は夜勤があります。

夜勤手当や交代勤務手当はかなり手厚いので、
現場オペレーターのほうが給料が高いことは普通にあります。

しかも現場は高卒採用が多く、
生産技術は高専卒以上が基本。

「年下のオペレーターに給料で負けてしまう」
そんな現象が起こってしまうのです。

ただ、ここは少し長い目で見る必要があります。
生産技術は昇格・昇進で基本給が上がるので、
20代後半にもなると逆転します。

とはいえ、「なんで自分のほうが安いんだ」とモヤモヤしますよね…

手続きが面倒

生産技術は、とにかく書類が多い。

  • 稟議書
  • 注文書
  • 見積書
  • 工事申請
  • 報告書
  • 計算書

すべての書類に上司や関係部署の承認が必要です。

工事となると、もっとめんどくさくなります。

  • 安全教育
  • 作業手順書
  • 関係各所への連絡
  • 工事前の安全チェック
  • 重機の動作チェック
  • 工事後の報告書

少し挙げただけでも手続きだらけです。
効率を求める人には苦痛かもしれませんね。

ただ、この手続きの多くは、
人が死なないために積み上がってきたものです。

過去の事故があるから、今のチェック項目がある。そう考えると、多少納得して付き合えるようになります。

逆に、意味を考えずに「めんどくさい」と飛ばす人は危険です。

人間関係がだるい

生産技術は、人と関わる仕事です。

  • 外注業者
  • メーカーの営業
  • 製造現場のベテラン
  • 本社のお偉いさん

とにかく関わる人が多いです。

味方を増やしておかないと、仕事が進みません。

とは言いながらも、強面の職人気質の人もいます。コミュニケーションが苦手な人もいます。

しかも生産技術は、板挟みになりやすいです。

現場は「もっと使いやすくしてくれ」。
上は「予算内に収めろ」。

その真ん中で頭を下げて回るのが日常です。
人と衝突するのが苦手な人には、しんどい仕事だと思います。

大型工事が地獄

生産技術で一番忙しいのが、大型工事のときです。

ライン新設などは1年以上かかることもあります。
毎日のように工事手続きをこなします。

工事が平和に終わることはまずありません。
トラブルは日常茶飯事。
毎日のように夜遅くまで残業が続く。

地獄になるのがわかっているので、
工事が始まる前は、みんな気を引き締めます。

ただ、正直に言うと、
大型工事が一番おもしろい仕事でもあります。

何もなかった床にラインが立ち上がって、
製品が流れてくる瞬間はなかなか味わえません。

「地獄」と「最高のやりがい」が味わえる。
それが生産技術という仕事です。

私が生産技術を10年以上続けている理由

ここまでネガティブなことを書いてきましたが、
私はいまも生産技術を続けています。

「やめとけ」だけで判断してほしくないので、
続けている理由も正直に書いておきます。

会社の外でも通用するスキルが残る

生産技術の仕事を一言でまとめると、
「モノをつくる仕組みをつくる仕事」です。

  • 設備の仕様を決める
  • 図面を描く
  • 業者を選ぶ
  • 金額を交渉する
  • 工程を引く
  • 安全を担保する
  • 立ち上げる

これは製品が変わっても、業界が変わっても、
だいたい同じ形で通用します。

食品でも自動車でも半導体でも、
工場がある限り「ラインを立ち上げる人」は必要です。
いわゆる潰しが効く職種だと思います。

自分が関わった設備が動き続ける

これは完全に個人の好みですが、
私は自分が導入した設備が動いているのを見るのが好きです。

数年前に立ち上げたラインが、
いまも黙々と製品を吐き出している。

その製品がお客様に届き、
事業に貢献していると考えると嬉しくなります。

この感覚がまったくピンとこない人は、正直この仕事は続けるのはしんどいかもしれませんね

求人が途切れにくい

技術職は、大企業でも常に求人が出ているほど人材が足りていません。

帝国データバンクの調査では、
「正社員が不足している」と答えた企業は50.6%

出典:帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査(2026年4月)」

もちろんこれは全業種の数字なので、
生産技術に限った数値ではありません。
ただ、私の実感としても、
生産技術の求人はいつも出てる印象です。

「いざとなれば他所に行ける」
この安心感は、仕事のしんどさをかなり中和してくれますね。

生産技術に向いている人の特徴3選

生産技術に向いている人の特徴3選👇

  • 誰とでも仲良くなれる人
  • 行動力があり課題解決が好きな人
  • 客観的な視点を持っている人

誰とでも仲良くなれる人

生産技術は、とにかく人と関わります。

  • 10代の若手
  • 50代のベテラン
  • 本社のお偉いさん
  • 外注業者の社長
  • メーカーの営業

良くも悪くもいろんな種類の人がいます。

賢くて優しい人もいれば、
威圧的な人、怒鳴る人、目を合わさない人…など。

こんな人達とも仲良くなって味方につけておくと、
いろんな場面で助けてもらえます。

ちょっとしたお願いごとを聞いてくれたり、
トラブルの応援をしてもらったり。

予算の都合で現場に妥協してもらうときも、
リーダークラスの人が味方なら話が早いです。

学生時代に先輩から可愛がられていたタイプ。
誰とでも仲良くなれるタイプ。

こういう人は、生産技術に向いていますね。

行動力があり課題解決が好きな人

生産技術は、机上で仕事が終わるわけではありません。

図面に描いたモノを作る。
計算結果が正しいか検証する。

「やってみないとわからない」ことだらけです。

失敗を恐れて机上の空論ばかり並べる人は、
なかなか前に進めません。

「失敗してもいいからやってみる」
この姿勢がある人の方が向いています。

「計算結果でNGだった」と説明するより「検証してNGでした」のほうが説得力ありますもんね。

客観的な視点を持っている人

生産技術は、現場と経営の間に立つ仕事です。

現場寄りの考えでコスト高になってもダメだし、
経営寄りの考えで作業性や安全性を落とすのもダメ。

ようは、バランスが大切ということです。

どちらにも偏ることなく落としどころを見つける。
両者を納得させるのも生産技術の仕事の一つです。

この客観性がある人は、生産技術に向いています。

生産技術に向いていない人の特徴3選

生産技術に向いていない人の特徴3選👇

  • 計算が苦手な人
  • パソコンが苦手な人
  • 優柔不断な人

計算が苦手な人

生産技術は、とにかく計算が多い仕事です。

  • 材料の強度
  • 配管の抵抗
  • 設備の荷重
  • 安全率

こういった計算を日常的に行います。

計算書を労基署や消防署に提出することもあります。
外注に依頼することもありますが、
自分でも理解できないと仕事になりません。

複雑な計算式を使う場面もあります。
計算そのものにアレルギーがある人は、きついかもしれませんね…。

パソコンが苦手な人

生産技術の仕事は、
体感で8割以上がパソコン仕事です。

  • Excelで計算書を作る
  • パワポで報告書を作る
  • CADで図面を描く

資料作成が日常業務になります。

パソコンが苦手だと、どうしても仕事が遅くなります。
技術力があっても仕事が遅いと評価もされない。

生産技術では、
パソコンスキルを身につけることが必須です。

逆に言えば、少しでも得意なら強みになりますね

優柔不断な人

生産技術では、決断の連続です。

  • 工事中のトラブル
  • 生産中の不具合
  • 安全上の判断
  • 工程の変更

こういった場面で、
即座に判断する必要があります。

優柔不断だと、工事も進まない。
生産にも影響を及ぼしてしまいます。

また、生産技術はプロジェクトのリーダー的存在になりやすい職種です。
他部署との調整や取りまとめも必要になります。

判断を先延ばしにしてしまう人だと、
チームの士気が下がり、パフォーマンスも落ちます。

「やめとけ」が当たっていた人へ

ここまで読んで
「自分には向いてないかも…」
そう思った人もいると思います。

ただ、生産技術を辞めるかどうかを決める前に、
ひとつだけ切り分けてほしいことがあります。

それは、その不満が
「職種」のせいなのか、「会社」のせいなのか
ということ。

同じ生産技術でも、
会社が変わると働き方はまったく違います。

不満の内容会社が変わると解決するか
休日出勤・夜間工事が多すぎる24時間稼働かどうかで大きく変わる
呼び出しが頻繁当番制・オンコール手当の有無で変わる
現場より給料が安い給与テーブル次第
手続き・書類が多すぎる規模が小さいほど軽いが、ゼロにはならない
人間関係がしんどい相手が変わるので改善余地はある
モノづくりに興味がない職種ごと変えたほうが早い

※私の経験と、周囲の転職者から聞いた話をもとに整理しています。

表を見てもらうとわかる通り、
生産技術のしんどさ多くは、実は会社の体制によるものだったりします。

「24時間稼働の工場から日勤の工場へ移っただけで、休日出勤も呼び出しもほぼ無くなった。」
という話は珍しくありません。

逆に、
モノづくりそのものに興味がない場合は、会社を変えても解決しません。
その場合は職種ごと変えたほうが早いです。

転職エージェントで「他所の当たり前」を知る

いまの会社しか知らないと、
「これが普通なのか、うちが異常なのか」
判断がつきません。

私自身、社外の人と話して初めて
「うちって休日出勤が比較的多い会社なんだな」
と気づきました。

だから、すぐ転職する気がなくても、
転職エージェントに一度話を聞いてみるのは有効です。

は、
製造業に特化した転職エージェントです。
生産技術のような技術職の求人を扱っていて、
面談は無料で受けられます。

向いている人👇

  • 製造業の中で職場を変えたい人
  • 生産技術・設備保全の経験がある社会人
  • まず市場の相場を知りたい人

向いていない人👇

  • 製造業以外の業界へ大きく変えたい人
  • 人と話さず求人だけ眺めたい人
  • 在学中の人(社会人向けのサービスです)

エージェントは、
「登録=転職確定」ではありません。
合わないと思えば断ればいいだけです。

いまの職場が普通なのか。
それを確かめる物差しとして使うのが賢いと思います。

生産技術についてよくある質問

生産技術は未経験でも転職できますか?

製造業の経験があれば十分に可能です。

私の周りでも、
保全から生産技術
製造から生産技術
品管から生産技術
という人はいます。

まったくの異業種未経験の場合は、
年齢と企業規模によって難易度が変わってきます。

生産技術と設備保全は何が違いますか?

ざっくり言うと、
生産技術は新しく作る・変える
保全はいまあるものを止めない
仕事です。

私は保全を2年経験してから生産技術に移りましたが、
保全で設備の中身を知っていたことはかなり役立ちました。

中小企業の生産技術はもっときついですか?

私は大手しか経験がないので断言はできません。

ただ、中小メーカーの方から聞く限り、
一人で担当する範囲が広く、忙しさの質が変わる
という声が多いです。

一方で、手続きが少なく意思決定が早いというメリットもあります。
「中小=きつい」ではなく、
何を優先するかで評価が変わると思います。

生産技術は激務で辞める人が多いですか?

私の職場に限って言えば、
生産技術だけ突出して人が辞めているという印象はありません。

大型工事の直後、呼び出しが続いた時期に
「もう無理」と口にする人は増えます。

忙しさに波がある仕事です。
その波に耐えられるかどうかが分かれ目だと思います。

まとめ|「生産技術やめとけ」は人による

この記事のまとめ👇

  • 休日出勤・呼出し・大型工事のきつさは事実
  • 人と話せて、行動できて、バランスを取れる人には楽しい仕事
  • 不満の多くは「職種」ではなく「会社」に由来していることがある
  • 技術職は人材不足なので、選択肢は思っているより多い

生産技術に向いている人にとっては、
やりがいがあって楽しい仕事だと思います。

私も生産技術の仕事に、楽しさとやりがいを感じています

とは言いながらも、私自身は大企業勤務なので、
中小企業の生産技術はまた違うかもしれません。

大企業は良くも悪くも仕事が分担されています。
福利厚生は充実し、コンプライアンスも重視されます。

働く環境は、比較的ホワイトに近いです。

一方で生産技術のような技術職は、
大企業でも常に求人を出ているほど人材不足です。

もし、いまの職場の働き方に違和感があるなら、
まずは他社の生産技術がどう働いているかを知るところから始めてみてください。

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