生産技術は無能?そう言われる5つの理由と抜け出す3つの行動を元保全マンが解説

生産技術は無能
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「生産技術は無能だ」
保全の仕事をしていた頃、
年配の方がよく口にしていた言葉です。

正直、当時の私もそう思っていました。

導入した設備はトラブルだらけ。
設備が止まっても、現場で突っ立ってるだけ。
そんな生産技術に不満を持つ保全マンは、たくさんいました。

でも今の私は、生産技術の立場です。

結論から言うと、
生産技術が無能なのではありません。
「無能に見えてしまう仕組み」があるだけです。

もちろん、会社なので「無能」と言われても仕方ない人は一定数います…。

生産技術は、設備を導入する部署です。
雑務から億単位の投資判断。
仕事の幅はとにかく広いです。

そのうえで、納期・お金・品質を守りながら、
完ぺきな設備をつくるのは本当に難しい。

だから、生産技術は担当者によって
設備の出来栄えが大きく変わるんです。

私は大手メーカーの工場勤務で、
設備保全を2年、生産技術を10年以上経験しています。

この記事では、

  • なぜ生産技術が無能と言われるのか
  • 無能と言われる人の特徴5つ
  • そこから抜け出す3つの行動

を、両方の立場を経験した目線で解説します。

目次

生産技術が無能と言われてしまう3つの理由

生産技術が「無能」と言われるのは、
本人の力だけが原因ではありません。

両方の立場を経験してわかった、
3つの構造的な理由があります。

現場からは「結果」しか見えない

現場の人が触れるのは、完成した設備だけです。

その設備が、
どんな検討を経て、
どこを妥協して、
なぜその形になったのか。
背景はまったく伝わりません。

だから、途中の努力はゼロ。
使いにくさだけが評価されてしまいます。

保全時代の私はまさにそうでした。
「なんでこんな設計にしたんだ」と文句だけ言い、
「どんな制約があったのか」と考えたことは一度もありませんでした。

納期・コスト・品質の制約は現場に見えない

設備の仕様は好き勝手に決めれるわけではありません。

  • いつまでに立ち上げるか
  • 予算はいくらか
  • 既存ラインのどこに入れるか

いろんな条件を守ろうとすると、
選べる選択肢は一気に絞られます。

メンテ性を上げたいけどスペースがない。
ここは自動化したいけど予算が足りない。
本当によくある話です。

この事情を現場に説明していないと、
ただの手抜き設計に見えてしまいます。

トラブル対応は保全のほうが速くて当たり前

設備が止まったとき、
その場で直せるのはやはり保全です。

毎日設備を触っていて、
工具や予備品の場所、故障履歴も体で覚えてる。
生産技術がかなうはずがありません。

生産技術の役割は、なぜ止まったのかを見つけて、
次に止まらない形に変えること

でもそれを説明せず、
本当にただ突っ立っているだけなら、
無能と言われても仕方ありません。

「見えていないだけ」なのか、
「本当に何もしていない」のか。
ここを分けて考えるのが大事です。

無能な生産技術の特徴5選

ここからは、「これは言われても仕方ない」
という特徴を5つ紹介します。

無能な生産技術の特徴5選👇

  • 報連相をしない
  • レスポンスが遅い
  • 優先順位をつけられない
  • 責任感がない
  • 人に仕事を任せられない

それぞれ解説しますね。

報連相をしない

報連相は社会人の基本です。
でも、生産技術にとっては基本どころか生命線。

生産技術の仕事は投資規模が大きく、
工場のほぼすべての部署を巻き込みます。
製造・保全・品質・安全・経理など、
関わる人はとても多いです。
だから、情報を出さないとトラブルの原因になります。

そして報連相は、
自分の情報を相手に伝えるだけではありません。
相手から情報を引き出す行為でもあります。

設計のポイントや進捗をこまめに共有し、
相手の反応や意見を聞いて早めに修正する。
これだけで設備の完成度はかなり上がります。

逆に報連相をしないと、
立ち上げ直後から「聞いてない」とクレームの嵐。

最悪の場合、設備を作り直し。
図面を引き直し、工事を止め、予算を取り直す。

誰も得をしませんね…

「後で怒られる」ではなく「先に相談して味方を増やす」
この考え方だけで仕事はだいぶラクになりますよ。

レスポンスが遅い

生産技術には毎日、
プロジェクト関係者や外注から大量のメールが届きます。

レスポンスが遅いと、
相手に迷惑をかけるだけでなく、
自分の仕事もどんどん詰まっていきます。

私の経験上、プロジェクトが遅れる原因の多くは
技術的な問題ではなく「誰かの返事待ち」です。

しかも、待っている側からは
「難しい検討をしているのか」
「単に忘れているのか」
区別がつきません。

メールをため込む人、
優先度の高いタスクを放置する人は要注意です。

すぐ返せないなら、「◯日までに返します」。この一言だけでも印象はまったく変わりますよ

優先順位をつけられない

生産技術は雑務から重たい仕事までとにかく多い。
若いうちは、何が緊急で何が後回しでいいのか分からないものです。

ただ、優先順位をつけるのは才能ではありません。
「判断基準を持っているかどうか」だけです。

  • ラインの停止や安全に直結するか
  • 自分が返さないと、誰かの手が止まるか
  • 期限を過ぎるとお金や納期が動くか

この3つに当てはまるものから片づけていけば、
大きく外すことはありません。

逆に、自分だけが困る作業は後回しでOKです。

責任感がない

生産技術は専門性が高く、
プロジェクトのリーダーになることも多いです。

生産技術の判断ひとつで、
プロジェクトの成否が変わることもあります。

だからこそ、
自分の発言と意思決定には責任が必要です。

無能と言われてしまう生産技術は、
自分で決めることを避け、
声の大きい人の意見に流されがちです。

そして設備で問題が起きたときに
「あれは●●さんが言っていたので」
と逃げてしまう。

この一言で信頼は一気に消えますね…

もちろん、意見を聞くこと自体は良いことです。
大事なのは、
「最後に決めるのは自分」
という線を引けているかどうか。

人に仕事を任せられない

生産技術はプロジェクトのリーダー的な立場です。
つまり、関係部署や業者を動かせる立場でもあります。

それなのに、雑務から専門外のことまで
全部自分で抱えてしまう人がいます。

本人は「自分がやったほうが早い」
と思っているのでしょうが、
抱えた分だけプロジェクト全体が自分律速になってしまいます。

結果、進捗は遅れ、本人は誰よりも残業している。

一番しんどい状態ですね…

任せる力がないと、生産性は確実に落ちます。

有能な生産技術になれる3つの行動

だれしも「無能」なんて言われたくないですよね。

今日から変えられる3つの行動を紹介します。
特別な技術はいりません。
意識すればだれでもやれるものばかりです。

有能な生産技術になれる3つの行動👇

  • パソコンスキルを身につける
  • わからないことは素直に聞く
  • 「即レス」ではなく「即振り分け」を習慣にする

パソコンスキルを身につける

生産技術の仕事の大半は、
デスクでのパソコン作業です。

ExcelやWordはもちろん、
CADやPLCといったソフトも日常的に使います。

パソコンスキルを上げるだけで、
こなせる仕事量が一気に増えます。

まずはショートカットキーだけでもOK。
マウスに手を伸ばす回数が減るだけで、
1日の作業時間はかなり変わります。

そのうえで、今は生成AIですね。
報告書や分析などの作業はほぼ自動化できます。

工場ではパソコンが苦手な人が多いので、
少し使いこなせるだけで一気に頼られる存在になれます。

わからないことは素直に聞く

生産技術の仕事は工場全体を巻き込みます。
自分の専門外の話が必ず出てきます。

機械が専門なら電気や制御、生産管理の話。
逆もまた然りです。

わからないことを放置して知ったかぶりをすると、 どこかで必ずつまずきます。

何歳になっても、
質問するのは恥ずかしいことではありません。

むしろ現場の人は、
生産技術から頼られると嬉しいものです。

保全時代の私も、生産技術の担当者から
「この設備、どこが一番管理で大変ですか」
と聞かれたときは正直うれしかったです。

1人で全部調べようとせず、
素直にいろんな人を頼りましょう。
信頼関係もそこから生まれます。

「即レス」ではなく「即振り分け」を習慣にする

レスポンスの速さが大事なのは、
特徴のところで書いたとおりです。

ただ、すべてに即レスしようとすると、
今度は自分がパンクします。

そこで意識したいのが
「即レス」ではなく「即振り分け」。

依頼が来た瞬間に、次の3つに仕分けます。

  • その場で片づける
  • 人に任せる
  • 期限を決めて後でやる

ポイントは、
判断だけはその場で終わらせること。

「後で考えよう」とメールを閉じると、
もう一度思い出すのに時間がかかります。
これが終わらない残業の正体です。

手元を軽くしておけば、
大量の業務をさばけますし、
急なトラブルにもすぐ動けます。

レスポンスが速いと、周りからも安心してもらえ、
チーム全体の生産性まで上げてくれます。

疑うべきは自分ではなく環境かも

どれだけ頑張っても、どうにもならない職場はあります。

たとえば、こんな環境です👇

  • 人が足りず、1人がいくつもプロジェクトを抱えている
  • 教育の仕組みがなく、相談できる先輩もいない
  • 部署同士の仲が悪く、報連相をしても情報が返ってこない
  • 失敗の原因ばかり追及されて、誰も自分で決めたがらない

こういう職場では、
どれだけ丁寧に仕事をしても物理的に回りません。
そして回らない理由を、
あなたの能力のせいにされてしまうこともあります。

これは、あなたが「無能」なのではありません。
ただ環境が合っていないだけです。

生産技術の経験は、メーカーならどこでも通用します。
設備を立ち上げた経験や、社内外含めて多くの人との調整をした経験は、
そのまま他社でも評価される強い武器です。

すぐ辞める必要はまったくありません。
ただ、
今の自分の経験が社外でどう評価されるのか
これだけは、知っておいて損はありません。

メーカー専門の転職エージェント「」は、
製造業に特化したサービスです。
無料で相談できるので、
自分の市場価値を知る場として使うのもアリです。

転職する気がなくても、
情報だけもらう使い方で問題ありません。

まとめ|「無能」は職種ではなく、行動の話

この記事のまとめ👇

  • 生産技術は「途中の努力が見えない」ので、無能に見られやすい立場にある
  • 報連相・レスポンス・優先順位・責任・権限委譲が弱いと、本当に無能扱いされる
  • パソコンスキル・素直に聞く・即振り分けの3つは、今日から変えられる
  • それでも回らないなら、原因はあなたではなく環境の問題

読んでみて、あてはまるところはありましたか。

生産技術にとって、
技術力や幅広い知識はもちろん大切です。

でも、私が10年以上働いて感じたのは、
「有能だ」と思われるかどうかを決めていたのは、
社会人としての基礎スキルのほうだということ。

報連相、レスポンス、優先順位、責任、任せる力。
どれも特別な才能はいりません。

意識すれば、だれでも今日から変えられます。
ひとつずつでいいので、できるところから始めてみてください。

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