生産技術職って専門的な仕事だから資格とかいるんでしょ?
そんな疑問に現役生産技術者がお答えします。
結論から言うと生産技術は資格なくてもなれますし仕事もできます。
正直、すべての資格が日々の業務に直結するわけではありません。
ただし出世や転職でキャリアアップを考えてる人は、資格を取っておいて損はありません。

むしろ取っておくべきですね
そこで今回は生産技術者にオススメの資格を5つ厳選して紹介します。
生産技術者にオススメの資格5選
生産技術者になるのに必要な資格というのはありません。
実際、資格なんてなくても優秀な生産技術者はゴロゴロいますし。
ただ工場に勤める生産技術者であれば、持っていると出世や転職などキャリアアップになる資格はあります。
現役生産技術者である私がオススメする5つの資格を紹介します。
- 機械保全技能士
- エネルギー管理士
- 電気主任技術者
- 公害防止管理者
- 日商簿記検定
5つの資格を、ざっくり比べるとこうなります。
| 資格 | 難易度 | こんな人に |
|---|---|---|
| 機械保全技能士 | 3級はやさしめ、1級は難しい | まず1つ取りたい人 |
| エネルギー管理士 | 難しい | 機械・電気どちらの人にも |
| 電気主任技術者(電験) | 三種でもかなり難しい | 電気設備まで担いたい人 |
| 公害防止管理者 | 難しい | 環境設備の多い工場の人 |
| 日商簿記検定 | 3級はやさしめ | 稟議書や投資の説明に強くなりたい人 |
機械保全技能検定
機械保全とは工場にある機械設備の劣化や故障を予防して安定生産につなげるための技能です。
この技能を評価するのが「機械保全技能検定」
主催者によると、ものづくり分野の技能検定で受検者数No.1の試験です。



生産技術者であれば取っておきたい資格ですね!
取得できれば「機械保全技能士」を名乗ることが可能。
実務向けの資格なので勉強もしやすくて、割と業務で活かすこともできます。
3級~特級までありますが、高専卒以上の生産技術者であれば1級以上を目指したいところですね。
ただし1級を受験するためには実務経験が7年以上必要なので、まずは3級や2級からでもいいでしょう。
| ●資格名 | 機械保全技能検定 |
| ●受験資格 | 受験に必要な実務経験年数 |
| ♦特級 | 1級合格後5年以上 |
| ♦1級 | 7年以上 |
| ♦2級 | 2年以上 |
| ♦3級 | 0年(問わない) |
| ●受験料 | 1・2級と、3級の23歳以上の一般は以下 3級は年齢や学生かどうかで割引あり |
| ・学科・実技両方 | 20,000円 |
| ・学科のみ | 4,600円 |
| ・実技のみ | 15,400円 |
| ●合格率 | 特級:約15~25% 1級:約25~35% 2級:約30~40% 3級:約70~80% |
| ●難易度 | 普通 |
| ●試験課目と試験時間 | ①学科試験:1・2級100分、3級60分 |
| ②実技試験:機械系保全作業は1・2級80分・3級70分、電気系保全作業は110分 |
エネルギー管理士
一定量以上のエネルギーを使用する工場や事業場では、「エネルギー管理士」を選任しなければなりません。
多くの工場が「エネルギー管理士」を持つ人材を求めているので市場価値も高いですね。
熱分野と電気分野があって機械や化学系の人は熱分野、電気系の人は電気分野を取ります。



私も機械工学科出身なので熱分野を取りました
機械と電気で構成される生産技術職にはうってつけの資格というわけです。
試験内容は学生(高専)時代に習ったことばかりですが、範囲が広いので必死こいて勉強しないと合格は厳しいです。
とはいえ4課目あり課目合格制度(試験課目の免除制度)というのがあります。
例えば最初の年に2課目合格できれば、次からは残りの2課目だけ受験すればいいだけというもの。
ただし免除期間は試験が行われた年の初めから3年以内。
それを過ぎると無効となり再受験しなければなりません。



課目合格して残り1課目受験するだけでも受験料17,000円は変わらないので、できれば一発合格したいですね。
| ●資格名 | エネルギー管理士 |
| ●受験資格 | 制限なし |
| ●受験料 | 17,000円 |
| ●試験日 | 毎年8月初旬 |
| ●合格率 | 近年はおおむね30%台 分野別の合格率は非公表 |
| ●難易度 | 難しい |
| ●試験科目と試験時間 | 【熱分野】 ①エネルギー総合管理及び法規(80分) ②熱と流体の流れの基礎(110分) ③熱利用設備及びその管理(110分) ④燃料と燃焼(80分) 【電気分野】 ①エネルギー総合管理及び法規(80分) ②電気設備及び機器(110分) ③電力応用(110分) ④電気の基礎(80分) |
電気主任技術者
電気主任技術者もエネルギー管理士同様に、工場ではほぼ必ず選任しなければなりません。
受電設備や配線など電気設備の保安監督の仕事に従事することができます。
第一種~第三種まで種類があり、電圧によって取り扱える事業用電気工作物が変わります。(以下)
| 第一種 | すべての事業用電気工作物 |
|---|---|
| 第二種 | 電圧が17万ボルト未満の事業用電気工作物 |
| 第三種 | 電圧が5万ボルト未満の事業用電気工作物 (出力5千キロワット以上の発電所を除く) |
経験を積めば、電気管理技術者として独立する道もあるほど価値の高い資格です。
私の会社にいた電気屋さんも何人か独立して起業してます。
ただし、独立して保安業務を受けるには、免状だけでなく実務経験などの条件があります。
そんな価値ある資格ではありますが、機械系の人にとってはかなり難しい資格です。



私も今までにないほど猛勉強して第三種電気主任技術者に挑みましたが、1科目(理論)合格だけで終了しました。。。挫折してます(笑)
電気屋さんに聞いても第三種は頑張って勉強して何とか、、、第二種は猛勉強しないとムリ。。。
第一種は「神」だそうです(笑)
エネルギー管理士同様、科目合格制度はあるので数年かけて取る人が多いですね。
| ●資格名 | 電気主任技術者 |
| ●受験資格 | 制限なし |
| ●受験料 ネット申し込み (書面申し込み) | 第一種:13,800円(14,200円) 第二種:13,800円(14,200円) 第三種:7,700円(8,100円) |
| ●試験日 | 【第一種】 一次試験:8月下旬(日曜日) 二次試験:11月中旬(日曜日) ※一次試験合格者のみ 【第二種】 一次試験:8月下旬(日曜日) 二次試験:11月中旬(日曜日) ※一次試験合格者のみ 【第三種】 上期試験:筆記8月下旬 :CBT7月中旬~8月上旬 下期試験:筆記3月下旬 :CBT2月上旬~下旬 |
| ●合格率 | 第一種・第二種:一次試験で20~35%前後 ※二次試験を含めた最終合格はさらに低い 第三種:13%前後(令和7年度) |
| ●難易度 | かなり難しい |
| ●試験科目と試験時間 | 【一次試験】 ①理論(90分) ②電力(90分) ③機械(90分) ④法令(65分) 【二次試験】 ①電力・管理(120分) ②機械・制御(60分) |
公害防止管理者
製造業などで、ばい煙や汚水、騒音・振動、粉じんなどを出す一定の施設を持つ工場(特定工場)では、「公害防止管理者の選任」が義務付けられています。
大きな工場ほど対象になりやすい資格です。
公害問題は種類が多くて、資格は13種類にも区分されています。
- 大気関係第1種公害防止管理者
- 大気関係第2種公害防止管理者
- 大気関係第3種公害防止管理者
- 大気関係第4種公害防止管理者
- 水質関係第1種公害防止管理者
- 水質関係第2種公害防止管理者
- 水質関係第3種公害防止管理者
- 水質関係第4種公害防止管理者
- 騒音・振動関係公害防止管理者
- 特定粉じん関係公害防止管理者
- 一般粉じん関係公害防止管理者
- ダイオキシン類関係公害防止管理者
- 公害防止主任管理者
人気なのは大気関係と水質関係で、第1種になるほど難易度も高くなります。
合格率は科目合格者も含めると20%前後ですが、第1種で一発合格する人は10%にも満たないほどの難関資格です。
余談ですが会社の人は大気第1種よりも水質第1種のほうが簡単と言っていました。



科目合格制度もあるので第1種取得を目指す人は、無理せず数年かけて取得するのもオススメですね
| ●資格名 | 公害防止管理者 | |
| ●受験資格 | 制限なし | |
| ●受験料 | 大気関係第1種公害防止管理者 大気関係第3種公害防止管理者 水質関係第1種公害防止管理者 水質関係第3種公害防止管理者 ダイオキシン類関係公害防止管理者 公害防止主任管理者 | 12,300円 |
| 大気関係第2種公害防止管理者 大気関係第4種公害防止管理者 水質関係第2種公害防止管理者 水質関係第4種公害防止管理者 騒音・振動関係公害防止管理者 特定粉じん関係公害防止管理者 一般粉じん関係公害防止管理者 | 11,600円 | |
| ●試験日 | 毎年10月初旬頃 | |
| ●合格率 | 約20%前後 | |
| ●難易度 | 難しい | |
| ●試験科目と試験時間 | 公式HP参照 資格によって違います。 | |
日商簿記検定
「生産技術で日商簿記なんているんか?」なんて声が聞こえてきそうです。
確かに簿記は事務の仕事ですが、生産技術の仕事でも役立ちます。
設備の効率化、コスト削減、予算管理、設備投資、稟議書作成‥など、生産技術の仕事の多くは、お金の説明なくしては進められません。
簿記がわかればすべての設備投資の稟議書に説得力を持たせられる。



そう信じて私も簿記3級を取得しました。今は2級取得を頑張ろうとしているところ(さっさと勉強すればいいんですけどね…笑)
日商簿記検定は「原価計算初級」「簿記初級」「3級」「2級」「1級」の5つの級があります。
2級から工業簿記が登場して難易度が上がり、材料費や労務費、経費などから原価計算ができるようになります。
つまりどの設備を改善するとどれだけの効果があるかわかるようになる!(はず)
あとはお金の知識を持ってるとなんかカッコいいですよね?(笑)
| ●資格名 | 日商簿記検定 |
| ●受験資格 | 制限なし |
| ●受験料 | 1級 :8,800円 2級 :5,500円 3級 :3,300円 簿記初級 :2,200円 原価計算初級:2,200円 |
| ●試験日 | 【1級】年2回 ・6月の第2日曜日 ・11月の第3日曜日 【2、3級】年3回 ・2月の第4日曜日 ・6月の第2日曜日 ・11月の第3日曜日 ※2・3級はネット試験で随時受験も可能 |
| ●合格率 | 【1級】10%前後 【2級】20%前後 【3級】40%前後 【簿記初級】60%前後 【原価計算初級】90%前後 |
| ●難易度 | 3級までは簡単~普通 2級以上は難しい |
| ●試験科目と試験時間 | 【1級】 ・商業簿記、会計学(90分) ・工業簿記、原価計算(90分) 【2級】商業簿記、工業簿記(90分) 【3級】商業簿記(60分) 【簿記初級】(40分) 【原価計算初級】(40分) |
資格を取る順番のおすすめ
- 機械保全技能士(3級または2級)で、設備の基礎を固める
- 日商簿記3級で、お金の説明に強くなる
- エネルギー管理士で、機械と電気の知識を広げる
- 余裕があれば、電験三種や公害防止管理者に挑戦する
私自身、エネルギー管理士は合格できましたが、電験三種は理論しか取れていません。
いきなり難関から始めると心が折れます。
取りやすいものから1つずつ、が続けるコツです。
資格は転職でも評価される
資格は、社外での評価にもつながります。
とくに実務経験とセットで伝えると、「この人は何ができるか」が相手に伝わりやすくなります。
製造業の経験と資格を活かして職場を変えたいなら、メーカーに特化した転職エージェントに無料で相談できます。
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※在学中の学生の方は、上記サービスの対象外です。
まとめ|資格を取ってキャリアップを目指そう!
冒頭に言った通り、どの資格も生産技術の業務でバリバリ役立つというものではありません。
ただ、資格を取るということは努力できることの証。
社内はもちろん、社会的にも評価されます。
出世や転職などキャリアアップにもつながるでしょう。
未来への投資と思い、ぜひ時間を有効に使って挑戦してみてください。













